デジタルサイネージ用の動画制作に効果的なエフェクトについて 

デジタルサイネージ用の動画制作に効果的なエフェクトについて

デジタルサイネージ(電子看板)動画の作り方は様々で、決まった作法はありません。実際に使って効果的であればそれが正解です。この記事では筆者の経験も踏まえデジタルサイネージ動画向きの効果について、いくつかのテクニックを解説します。
 
 
Workstation ワークステーション

■マスキング


 
<効果>
・ユーザーの視線を強制的に誘導する
 
画面のターゲット以外を隠して(マスクして)視線を強制的に誘導するテクニックです。マンガのような集中線を使うこともありますし、見せたい場所以外を暗くしたり、ぼかすこともあります。
マスキングは、特価・無料サービス・保証・サポート等、お客様に訴求する特に重要な情報に使います。価格表のように一覧性の重要な画面には使いません。
マスキングを多用するとお客様に不親切な動画になるのでご注意ください。デジタルサイネージコンテンツは、お客様が何時どこから視聴を始めるか分かりませんし、往来で最初に視線を向ける時間は1~2秒にすぎません。デジタルサイネージにおいては、お客様がいつアクセスしても、必要な情報が提供できる画面作りが大事です。
 


■パン(パンニング)


 
<効果>
・画面に表示する情報量を増やす
・静止画を飽きにくく表示する
 
パンとは撮影技法の一種で、カメラを左右に振って画面を動かすことです。上下に動かすのはティルトと呼ばれますが、まとめてパンと呼ぶこともあります。
ディスプレイの表示面積は限られていますから、店内や広い風景を見せるために必須のテクニックです。一見容易なテクニックですが、滑らかなパンには油圧式の三脚(ビデオ雲台)や電動雲台等、それなりの装備が必要です。広角撮影した写真をややアップで表示して、疑似的にパン効果を付ける場合もあります。デジタルサイネージ向けの動画ではパン撮影と同じく写真のパン効果も頻繁に使います。
 


■モーションタイポグラフィ


 
<効果>
・派手な画面作りでユーザーの視線を得る
・低予算でコンテンツを準備できる
 
3Dソフトや編集ソフトで文章のアニメーション効果を作り、躍動感のある画面でユーザーの視線を得ます。動く文字は基本的に読みにくいものなので、多用するとお客様への情報提供を阻害します。通常は「決め場面」に向けた視線誘導や演出に使います。
モーショングラフィは文章のみで躍動感のある動画が作れるため、予算や納期が厳しい場合でも、ある程度対応できます。とはいえ、完全に文字だけだと寂しさもありますから、商品写真等のワンポイントは加えたいところです。
 


■トランジション


 
<効果>
・場面の切り替え
 
場面間のつなぎにアニメーションを入れる効果で、動画制作では常識的なテクニックです。市販の動画編集ソフトには数十種類の効果が用意されており、バリエーションに困ることはありません。しかし使えば使うほど動画が素人臭くなるため、多用は控えるべきです。
テレビCMやドラマを見えれば分かる通り、露骨な場面転換以外では商業シーンでトランジションはあまり使われません。ホームビデオのようなバタ臭さをあえて出したい場合は、演出手段として派手なトランジションを使う場合もあります。
 


■イージング


 
<効果>
・画面に躍動感を与える
 
決めのシーン・画面配置に向けて、写真やテキスト等の各要素を緩急のある速度で動かすテクニックです。減速を「イーズイン」、加速を「イーズアウト」と言います。
デジタルサイネージにおいては場面の転換で主に使われます。パチンコ店のデジタルサイネージ動画では、決めのレイアウトに向けてモーションブラー(移動方向へのボカシでスピード感を演出する効果)を含めオブジェクトの登場にイーズインを使うケースが多いです。

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