後付でデジタルサイネージをネットワーク対応するには
スタンドアロン動作(USBメモリ、SDカードからデータを読み込み)のデジタルサイネージを後からネットワーク対応にする方法について解説します。当記事は分かりやすさを優先するため、インターネットを使ったデジタルサイネージコンテンツの解説に止め、FTPやイントラネット等の要素は省略しています。
動画 https://youtu.be/W8vERb55zBw
動画 https://youtu.be/W8vERb55zBw
■ネットワーク対応のデジタルサイネージとは
おおまかに表現すると、ネットワーク対応のデジタルサイネージとは、一体型のPCやタブレット/スマートフォンを大画面化したものです。屋外用の場合は、これに防水・防塵・耐熱・高輝度化等が加わります。
一体型PCの例 ASUS エイスース A4110-10HBLK
画像は壁掛け対応の一体型デスクトップPCの例です。画面サイズ15.6型(約 幅34cm×高19cm)で、ディスプレイ部にPC/無線LANを内蔵しています。背面はVESA規格対応で壁付け可能。適切に設定すればネットワーク型のデジタルサイネージとして運用できます。実売価格は約6万円(2016年7月現在)
これらのPCは標準で無線LANを内蔵しています。ネットワークへの接続には主に無線LANが使われますが、ルーターの電波が届く範囲に機器を設置する必要があります。スマートフォンのように3GやLTE等のモバイルネットワークに接続した場合、設置場所の制限無く運用できますが、通信料金は無線LANより割高です。
■ネットワーク対応のコンテンツとは
デジタルサイネージの主な用途は「掲示」なので、画面サイズに適したWEBページを表示する必要があります。普段見ているホームページを大画面で表示しても、文字のサイズや太さ、情報量が適切とは限りません。
文字サイズやレイアウトを自由に調整したい場合、画面サイズにぴったりの「画像」を作って、文字ではなく画像を貼りこむ方法もあります。パワーポイント等の手慣れたソフトで版が組めるため、慣れている人にはこちらの方が簡単かもしれません。
デジタルサイネージ用にデザインしたWEBページを表示。これらの画面はパソコンで見るには文字が大きすぎます。
画面の左上は画像、左下は動画、右側はTwitterのタイムラインを表示した例。画面サイズによってTwitterの文字サイズは調整できます。
■ネットへの後付接続に対応する機体
屋内用のデジタルサイネージであれば、殆どの機種が後付でPCを接続できます。HDMI入力と電源、設置スペースが必要です。屋外用のデジタルサイネージの場合、筐体内に設置を完了する必要があるため、後付が難しい場合があります(カスタマイズ自体は可能でも費用的に現実的ではない場合があります)。
<屋内用のチェックリスト>
☑ディスプレイはHDMI入力に対応しているか?
☑PC用の電源は確保出来るか?
☑無線LAN、もしくは3G/LTEでインターネットに接続できるか?
<屋外用のチェックリスト>
☑ディスプレイはHDMI入力に対応しているか?
☑PC用の電源は確保出来るか?
☑筐体内に設置スペースはあるか?
☑無線LAN、もしくは3G/LTEでインターネットに接続できるか?
■PCを追加する
デジタルサイネージは長時間稼働するため、一般的なPCより早く損耗します。デジタルサイネージ用のコントローラーとして高耐久の産業用PCが市販されており、稼働停止による損害が大きな環境では、これらのPCを導入します。
小規模な店舗等デジタルサイネージの故障による損害が大きくない場合は、故障による交換も織り込んで家庭用の小型PCを導入するのも方法です。
産業用PCの例 NDPC-166 株式会社NSS
実売約19万円(2016年7月)
家庭用小型PCの例 MousePro-M590E-SSD 株式会社マウスコンピューター
実売約5万円(2016年7月)
デジタルサイネージ
素材配布
動画制作
YouTube活用