デジタルサイネージを背負って渋谷-原宿を歩いた(裏話)

先日、42型のデジタルサイネージ(液晶看板)を背負って渋谷-原宿間を歩きました。
詳細はこちらの記事をご覧ください、ブログは裏話的な解説です。
詳細 http://www.digitalsignage-kure.jp/lika-text07.html

■なんでやったの?
弊社の液晶看板LIKAシリーズ売り出しに伴い、なにか面白いことが出来ないかなぁと思い企画したのでした。というか、ネタ自体は1年以上前から考えていまして、やる機会を伺っていた感じです。

ある日「デジタルサイネージ 背負う」で検索してみました。ところが、国内で該当するページが殆どありませんでした。英語で digitalsignage backpack と検索すると、海外で20型クラスのモニターをリュックとして背負う画像が出てきました。しかし、42型は見つからない……。「あれぇー?」と思いました。こういう絵面って、結構ありがちじゃないかなと思っていたのですが、実はマイナーだったのです。今でも違和感がありますよ。こんな安直なネタ、何故誰もやってないのだ?

デジタルサイネージを背負ってみよう
海外の digitalsignage backpack
海外では結構ある様子です。

もっと調べると、日立が2010年頃に「@看板娘」という背負式のデジタルサイネージを販売していたのが分かりました(現在は販売終了)。モニターサイズは19インチでした。
http://nttxstore.jp/_II_HI13515631?LID=REC
でも、それ以降で目立った商品は国内で登場していない様子です。市場に無いということは、需要がニッチで大手がやりたがらないということでしょう。なので、需要のスジとしてはちょっと懐疑的に思えたのですが、とりあえず取り組みを始めたのでした。

企画実施にあたっては、昨今のリチウムバッテリー大容量化&低価格化も大きいです。以前、お客様から電源の無い場所で屋外用のデジタルサイネージを運用したい、というリクエストを頂きまして、業務用の(30万円~)のバッテリーを検討したことがあります。当時は「非現実的である」という結論でした。

設置型としては不足である。しかしサンドイッチマンとして使うとどうだろうか?今回の企画では、ひとまず家庭用の100Vバッテリーを仕入れて、42型の屋内用デジタルサイネージを駆動してみました。新品のバッテリー&満充電で&無音声で、丁度2時間再生しました。そもそも、この企画は純粋な自社の広告目的でした。商品化は考えていなかったので少々稼働時間が短くても問題なかったのです。しかし試してみると、思いのほか実用的な線に落ち着いていました。

そして、手探りで背負子の取り付けや運用方法を開発しつつ、動画コンテンツを作って……、実際に歩いてみた動画がこれです。

この動画で、経営の諸先輩方に反応を伺ったところ、思いのほか反応が良かったので、少し自信が出ました。この頃から、もしかして販売需要があるんじゃないかと思い始めました。

で、路上デビューはどこでやるか。最初は広島の本通りを考えていましたが、先輩方の一致したアドバイスは「東京でやれ」。まあ確かに、一発目は目立つ場所でやった方が、記録としてもスジが良かろうということで、東京デビューを決めました。その後、若羽根メディアパーティーの鶴田和さんに、渋谷を歩くとき撮影してもらえまいかと相談。幸い企画を大変面白がってくださいまして、快諾を頂きました。その後、日常業務の合間に、ちくちく準備を進めたわけです。

■馬のマスク
路上デビューにあたっては、動物のかぶりもので顔を隠すことにしました。これは顔出しが恥ずかしいわけではなく、観衆が写真や動画で撮影しやすくする(Buzz)ためです。素顔を晒すと肖像権を警戒して、遠慮される可能性がありますので。
購入した馬のマスク(サラブレッドマスク)を実際かぶると、絶望的に視界が狭いのに閉口しました。これで街を歩くのは不可能と判断して小口径のポンチで、マスクの表面に穴を開けました。穴が多すぎても格好が悪いのでので、裏側に黒いネットを貼ったりと、色々手を入れています。

渋谷の撮影では、カメラからの照明が予想外で狼狽しました。光が正面から当たると殆ど周りが見えないのです。カメラマン(鶴田さん)からの声に向かって歩く赤ちゃんのハイハイ状態で、デビューはなかなかハードな収録となりました。ギャラリーから求められた握手に気付かずスルーするなど、痛い失敗もありました。

■総重量23kg!
総重量23.3kg。渋谷-原宿間を1時間半歩きましたが、平地でも汗だくで、危うく足が釣りそうでした。両肩へのダメージも結構来ました。そもそも設置用の筐体を無理矢理背負っているわけですから、体力の無い方にはお勧めできません。転ぶと精密機械が破損するリスクもあります。ただ、間違いなく目立つのは、収録を通じて確信しました。

■とりあえず売りだしてみた
ウケるかどうか正直分からないので、ひとまず売りだしてみました。税別30万円で送料込みです。民生品の組み合わせなので製品保証はありません(初期不良のみ保証対応)。各製造メーカーにしても、このような使い方は想定していないでしょう。ただ、実用性に関しては当方が身を持って証明したので、ちゃんと使えば効果はあります。運用はド根性ですが。

■価格について
30万円(値付け)という価格は如何なものでしょうか?独特で面白い活動にお金を使いたい、目立ったPRをしたい企業であれば、買う人も居るだろう、という考えで付けてみました。
一番安上りなのは、14万円のLK42INWDを弊社から購入して、自社でカスタマイズすることです。弊社がカスタマイズの仕様詳細を明かすことはありませんが、弊社が既に公開している情報を統合すれば、十分自社でカスタマイズできると思います。
あとは、運用のノウハウですね。転ばずに背負う方法・下ろす方法など、扱いにはコツがあります。これは開発時から弊社が蓄積した資産ですから、このノウハウに価値を見いだせるなら、30万円は悪くない価格と思います。

■今後はどうする?
商品化については2つの方法があります。ひとつは、サンドイッチマンサービス、もう一つは機材の販売です。前者の方が価格的に気軽な分、仕事になりそうですが、本気で仕掛ると人件費が絡んでくるので、現在は様子見です。冗談交じりでも、代理店やるぞと言ってくださる経営者様がおられるので、スジはアリそうですが…。この記事を書く前日に機材の販売ページを公開したばかりなので、反応を見つつ今後検討する感じです。

■森内にサンドイッチマンをやらせたい方へ
とりあえず、森内(私)に馬のマスクを被って地元の繁華街を練り歩いてもらいたい、という方がいらっしゃいましたらご相談ください。 電話 090-3748-6132(森内) 価格は相談ですが、市場テストも兼ねて出張致します。

デジタルサイネージを背負って渋谷-原宿を歩いた(裏話)” への2件のフィードバック

  1. 2020年10.19日にこのアイデア気づいて調べたらここに辿り着きました、5年前に気づいて実験した人がいたのには参りました、コロチャンの影響で姥が流行ったり
    、液晶ディスプレイも軽量化したり、で結構ビジネスになりそうな気がするのですが、背負うのは厳しいから台車で移動する、ばあちゃんの歩行器方式とか、キャリーバック方式とか軽トラに積んで、バニラ方式とか色々ありそうですね。

    1. こんな僻地のブログにコメント頂き恐縮です。当時は機材がとにかく重く、体が難儀しました。微妙に流行るかもと思ったのですが、5年経ってもあまりこの手のアピール代行は聞きませんね。

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