MotionStudio3Dで企業ロゴをテキストアニメーション化する

マイナーで安価なCorel社製のwindows用3Dソフト「MotionStudio3D」で、オリジナルの企業ロゴにテキスト用のアニメーションセットを適用する為のメモ。個人的な忘備録です。
あ、MotionStudio3Dは、2018年現在も販売中ですが、かなり古いソフトなので買えとは言いません(なんと2011年製だ)。ロゴから書体を作れば、アニメーションセットが使えるソフトは結構あると思います。
尚、書体作成にフリーソフトFontForgeを使いますが、限定的な書体作成なので使い方は適当です。正規の使い方ではありませんのでご注意ください。


こういうのを作ります。直接入力のテキストであれば、MotionStudio3D内のテンプレが使えるのですが、企業ロゴはアウトラインなので無理……なら書体化して無理矢理適用してしまえ、という考え方。

■使用ソフト
・svg出力可能なドローソフト(作例はCorelDRAW X14)
・MotionStudio3D
・FontForage

■関連URL
https://www.videostudiopro.com/jp/products/motionstudio-3d/
https://fontforge.github.io/en-US/

■手順概要
1)企業ロゴを文字ごとに分解してsvg形式で出力
2)FontForgeでsvgを読み込みフォントを作成
3)MotionStuido3Dで書体をアニメーション化


1)企業ロゴを文字ごとに分解してsvg形式で出力
Adobe Illustrator等のドローソフトで文字ごとに分解したsvg形式で出力します。
FontForgeで読み込む為svgのバージョンは1.0もしくは1.1にすること。
読み込み精度の関係で、出力元のサイズは大き目にしておいた方が良い様子です。
例えば、CorelDRAWの場合1文字あたり10cm角以上になるようにサイズ調整して出力。
svgのファイル名に特に決まりはありませんが「font-A.svg」のように使う文字種にすると後の工程がラクです。
svgの出力例
出力例。色は取り込み時に無効化されるので何でもよいです。

2)FontForgeでsvgを読み込みフォントを作成
FontForgeを起動した新規作成
ロゴの書体化は使う文字種や入力順が決まっています。なので、数字の0-9やアルファベット順に登録します。MotionStudio3Dで読み込む場合は数字やアルファベットを順に打てば入力できます。

<手順>
数字の0をダブルクリックしてウインドウを開く。
ファイル→取り込み→フォーマット:SVG→出力したsvgファイルを取り込み。
矢印ツールで全てのノードを選択して、書体の左下を左と下から2段目の交点に合わせる。
矢印ツールで全てのノードを選択して、選択範囲を拡大/縮小のアイコンをダブルクリック。
選択領域の中心点を「グリフの原点」、拡大・縮小を「一様に拡大・縮小」に変更。
数値入力で、上の罫線と下から2段目の罫線に収まるようにサイズを調整する。
fontforgeでの調整
上下サイズの調整ができたらOKを押下。
メニュー上部のメトリック→右サイド/左サイドベアリングを設定で値を決める。
書体の間隔はMotionStudio3Dで(大雑把だが)均等調整できるので、通常は設置値を「0」にして隣の文字とぴったり隣接させればよい。
文字間ごとに幅が必要な場合(英文字のIなど)はここで設定する。
斜め書体等で隣の文字と重なる場合はベアリングの設定値をマイナスにして調整する。
企業ロゴの文字間隔を厳密に再現しなければならない場合は、この時点で厳密に調整すること。
以上の手順でロゴの全ての文字を取り込む。
文字リストのウインドウで エレメント→フォント情報 でフォント名を決める。英数字のみ入力可能。一時的に使う書体なのでその他は初期値でよい。入力後OKを押下。
ファイル→フォントを出力 で任意の場所にフォント生成。保存場所以外の設定は初期値でよい。
生成を押すと「非標準のEMサイズ」の警告ダイアログが出るので「はい」を押下。
「問題が見つかりました」の警告ダイアログが出るが構わず「生成」を押下。
フォントが生成される。Windowsの場合ダブルクリックでプレビュー可能。
FontForgeは閉じてもよい。次に再編集したい場合は生成した書体を再び読み込める。
生成されたフォントを 右クリック→インストール で生成したフォントが使用できるようになる。

<「O」等のドーナツ形状を作成する時の注意>
FontForgeはパスの描き方を右回り・左回りで検出して抜きを判断します。ドローソフトで作った「O」の内部が抜かれていない場合は、内部のパスノードを一部削除して閉じない状態にした後で、外側のパスと逆方向につなげ直すと抜けます。
パスには小さく矢印が付いて描画方向が示されているノードがあるので、これを一旦削除して閉じた状態を解除。矢印の付いたノードを再び選択して、そのままペンツール等を選び、ノードを繋げ直すと抜けます。
fontforgeでドーナツを抜く

<フォントのアンインストール>
デスクトップ左下のスタートから検索ウインドウに「フォント」と入力。
インストール済みフォントの一覧フォルダが出てくるので、該当のフォントを選択削除。
以上でシステムからフォントが削除される。
重要なフォントを誤って削除しないこと。
通常はプロジェクト用フォルダに生成したフォントを置いて、案件の都度インストール&アンインストールすればよいでしょう。

3)MotionStuido3Dで書体をアニメーション化
MotionStudio3Dを起動
テキスト挿入ボタン「T」から入力ウインドウを開く
先程生成したフォントを選択
該当の英数字を入力する。予め1-9やabc順に書体を割り当てておくとスムーズ
上部ツールバーの「文字間隔を広く/文字間隔を狭く」ボタンで字間を調整。均等に字間調整となるため字面に違和感がある場合はフォントの生成に戻って再調整する。
右側のイージーパレットから「テキスト効果」を適用して、入力文字と同じアニメーションセットがロゴにも適用できているのを確認する。

以上



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